3Dプリンタで着ぐるみコスプレ用の面を作る実験
3Dプリンタを購入したので色々試しています。かたりぃなです。
購入した3Dプリンタはこちら。
大き目サイズのオブジェクトも出せるし他社製フィラメントも出せるってことで、購入して色々試し中。
色々と設定いじって出力して遊んでいたところ、ふと思いました。
「いわゆる着ぐるみコスプレの美少女マスクだせるかも。」
思い立ったが吉日ということでさっそくやってみました。
適当な3Dモデルをダウンロードする
とはいえ、人の顔をモデリングできるほど私に美術の才能はありません。
そういえば結構前から某動画サイトで3Dモデル歌って踊らせたりというのが流行っていますね。
MMD(miku miku dance)のモデル配布されているものの中から適当に自分好みのモデルをチョイスしてダウンロードしました。
必要なモデルを取り出す
今回は面を作るのが目的なので、頭以外の不要なオブジェクトを削除します。
pmx-editerというMMDのモデル編集ソフトでマテリアル単位で削除しました。
髪とかも邪魔なので削除してつるつるの頭だけ残します。
そしてblenderで取り込み。アドオンの追加で少し手間取りましたがうまくできました。
取り込んだ結果こうなりました。
プリントできる形に成型する
まず大まかな手順を整理するとこうなります。
- シェイプキーの削除
- 前面だけ残して不要な面を削除
- 大きさを調整する
- プリントしやすいようZ=0の位置に面の端をそろえる
- 厚み付けモディファイアを適用
- 目とか欲しければ目と頭本体をブーリアンで統合
以下、詳細です。
シェイプキーの削除
MMDモデルは変形などのためにシェイプキーが設定されています。主に表情などの切り替えで使うみたいですが、3Dプリントのために編集するには邪魔になるので削除しましょう。
blenderの画面右下のプロパティタブ->オブジェクト->シェイプキーを開きます。
ここに表示されているシェイプキーが残ったままだと、後述の厚み付けとかブーリアンのモディファイアが適用できないのですべて削除しました。
不要な面の削除
次にtabキーで編集モードに切り替えて、不要な頂点を削除しました。
大きさの調整
右下のプロパティタブ->シーン->単位系を選択してメートル法にする。
3Dプリントではオブジェクトに対するスケーリングは適用されないっぽいので、オブジェクト編集モードにして全頂点を選択後、スケールを変更して任意の大きさにします。
スケール変更後、オブジェクトモードに戻るとNキーで表示されるツールシェルの中の寸法がメートル法で表示されます。
印刷面をZ=0に合わせる
印刷する方向に面を回転させ、面の側面頂点をZ軸の0基準地点まで伸ばします
真横からの視点に変えて下端の頂点を全て選択、Eキーで任意の地点まで簡単に伸ばせました。その後、S,Z,N,0の順にタイプしてZの下端を揃えます。
編集後のデータはこうなりました。
目がないせいか気味悪いですね……。
3Dプリントしてみる
いきなり実際のサイズでやると失敗しそうなので試しに小さいサイズを出力してみます。実験なので粗目の設定で。
当然のように一回目は失敗してしまいました。
失敗の原因はラフトなしでやってしまったこと。
出力オブジェクトにはエクストルーダからのそれなりの力がかかるらしく、ラフトでプラットフォームにしっかり固定しないと厚みを付けていく段階でプラットフォームからはがれてしまいます。
ラフトを付け直してやりなおし1cmずつつけてみたところ、うまくいきました。
完成したものがこちら。
これなら着ぐるみコスプレできるかも!
塗装(特に目のスフィアとか)をどうするかという問題もありますが、まずは出力できたので良しとします。
この3Dプリンタは武器や装飾品作りにも活躍しそうです。
最後にどうでもいいこと
pmx形式のMMDファイルは権利関係がややこしいので個人で楽しむレベルにしましょう。
pmx-editerのディレクトリの中にあるライセンス読むと分かるのですが、pmxファイルは商用利用禁止と書かれています。日本ではファイルフォーマットに著作権は認められないみたいな話があった気がしますが、触らぬ神に祟りなしです。
少なくとも今回は個人で楽しんでいるだけなので大丈夫でしょう。
では今回はこれにて。