FF14阿修羅武器(黒魔)九條の制作
FF14の阿修羅武器(九條)を3Dプリンタで出力してみました。かたりぃなです。
なんだかんだであっという間に完成したので途中経過の写真撮り忘れてしまいました。
作る手順はだいたいこんな感じです。
- Blenderでモデリングする
- 3Dプリンタで出力できるようにデータ補正をする
- 出力可能サイズに分割する
- 3Dプリント
- 出力したオブジェクトの中空部分を埋めて強化する
- 接着剤で各パーツをくっつける
- ジェッソで表面処理+パーツの継ぎ目を埋める
- 塗装
モデリング自体は一か月くらい。プリントと後処理は1か月くらいです。
平日はまとまった時間が取れずにほとんど作業していないので、週末くらいしか作業はしていません。
各手順を簡単に説明します。
Blenderでモデリングする
Blenderで適当にモデリングしていきます。後でやるデータ補正のことを考えて、ポリゴン関係がおかしくならないよう気を付けつつやります。
3Dプリンタで出力できるようにデータ補正をする
blenderに付属のデータチェッカーで問題なくても、3Dプリンタ側のツールで受け付けられないこともあります。
Windows10には3D Builderという3Dプリント用のソフトがあるので、これで補正します。
3DBuilderが無い環境でも、クラウドサービスに補正ツールがあるので、これを使うことでも同じことができました。
https://tools3d.azurewebsites.net/
こちらもMicrosoftのサービスなので、利用にはMicrosoftアカウントが必要ですが、無料で利用できます。
補正された内容は次のようなものでした
- ポリゴンのコリジョン部分のマージ
- 裏返ってしまったポリゴンの削除
前者はモデリングした各パーツのマージで発生しているもので、起きないようにしたつもりでしたが、なかなか難しいようです。
後者はベジェ曲線のねじれや、モデリング時のモディファイアでの変形角度が急な部分で起きやすいです。
出力可能サイズに分割する
補正が完了したstlデータを再びBlenderにインポートして、3Dプリンタの出力可能サイズに分割します。このときまたデータを壊したりしないよう、モディファイアのブーリアンで分割します。
なぜかブーリアンできないこともありますが、オブジェクトの位置関係を変えてあげるとうまくいったりします。座標を変えるだけでうまくいくこともあるので、内部での計算時の浮動小数点誤差かなと推測しています。
3Dプリント
3Dプリンタの設定をして出力します。
一回で2~3時間くらいかかるので慎重にやります。
今回はABS樹脂を使用するので、プラットフォームから剝がれやすい(反りが出てくる)ので、ラフトをしっかりつけるなどの対処をしておいたほうが無難です。
成功パターンと失敗パターンを比較すると、ラフトの出力まで正常にできていれば、以降はだいたい最後まで出力できています。
出力したオブジェクトの中空部分を埋めて強化する
出力オブジェクトの設定で今回は中空にしました。ただ、こうしてしまうと強度的に不安でイベント会場とかのちょっとした衝撃で壊れかねません。
適度な強さになるよう、小さな隙間はグルーガンで埋め、大きな隙間にはスタイロフォームの切れ端を詰め込みました。
3Dプリントで表面が荒れてしまっている部分もここで修正します。
接着剤で各パーツをくっつける
最初は手っ取り早くアロンアルファでやろうとしましたが、どうもABS樹脂が溶けるらしく接着できませんでした。
接着面が広い個所はいつものG10ボンドで、小さな隙間はグルーガンで埋めます。
このグルーが突起になってしまうので家庭用リューターで削り落とします。
ジェッソで表面処理+パーツの継ぎ目を埋める
いつものジェッソ。塗るというよりも乗せていくように表面の凹凸を埋めていきます。
塗装
資料をよく見ると、光沢があるのは中央の球体部分だけなので、ブラックジェッソむき出しで行くことにします。
中央の球体は発泡スチロール球の表面処理をジェッソで行ったものにスプレーで塗装します。
完成
なんとか完成しました。
先端部分に金色装飾があるはずなのですが、今回は目的のイベントに間に合わなさそうなのでまた別の機会に作ることにします。
あ。飾り紐も必要ですね。
今回使用した3Dプリンタ
安い買い物ではありませんでしたが、なかなかいい働きをしてくれました。
手作業でスタイロフォーム切り出すよりも早く正確に目的ものもを作れましたし、失敗してもデータさえあればすぐやり直しできるのがやっぱり強みですね。
最近ソフトウェアアップデートが入って3Dデータ補正機能が追加されたようですがまだ試していません。
次は天球儀とか作ってみたいですね。